KATO製D51標準形を加工する

2008.01.24
[はじめに]
 KATOのD51標準形が久しぶりに発売されました。車輪が黒色になるなどの変更がありますが、基本的な外見は約30年前からあまり変わりません(^^;;)。今回の工作は、このD51を加工して多少とも現在の水準に近づけてみようとしたものです。ただし、細かいディテールアップを行う腕は無いので、気が向いたところを少し加工してみる、といった感じです。以下、その簡単な報告をいたします。

[下回りの加工]
  ・バルブギアの追加
 まずは、バルブギアの中で省略されているコンビネーションレバーとユニオンリンクを追加しました。0.3mm厚プラ板、0.3mm径洋銀線を貼り合わせて作り、クロスヘッドに合成ゴム系接着剤と瞬間接着剤を併用して接着しました。なお、この工作方法は、豊沢様のページ「Nゲージ蒸気機関車・簡易合併テコ」に紹介されているものを利用させていただきました。ここに御礼を申し上げます。

・前部カプラー
 前部の重連用カプラーは、前部端梁が一体となったダイナミックなもの(笑)が付属していますが、いくらなんでもこれではアレなので、「Nゲージ小工作・その3」の記事のとおりに加工しました。詳しくはリンク先を参照して下さい。なお、既存の前部端梁には手をつけていません。



[上回りの加工]
 上回りは目についたところ、思いついたところを加工していきました。
 あらかじめボイラーの上部などにあるパーティングライン(型の合わせ目のスジ)は出来る範囲で削り取ってきれいにしました。

・汽笛、砂箱蓋
 汽笛はドームと一体モールドで見栄えが悪いので削り取り、手持ちのASSYパーツ(C55/57用と思われます)を取付けました(厳密にはD51のものと形態が違うかもしれません)。次に、これも手持ちパーツの砂箱蓋(銀河モデル)を、モールドの蓋を削り取ってから接着しました。

・発電機回り
 発電機は、取付けのモールドが発電機の長さ方向全長に渡っていたのを、台座の両側部分まで削ってすっきりさせました。また、0.3mm洋銀線の排気管を付けました。

・カプラー開放テコ
 前部端梁にカプラー開放テコを取付けました。0.3mm洋銀線とマッハの割ピンで形を作り、瞬間接着剤で取付けました。接着剤のハミ出し部分は後で削り取りました。テコと割ピンは取り扱い易くするためにハンダ付けしてしまったので動きません...

・キャブ下配管
 公式側のキャブ下には分配弁らしき物体(^^;;)を、非公式側のキャブ下には二子三方コックカバーと配管を1本加えました。また、ここはモーター押さえ板の部分(=下回り)で、上回りとは分離しているため、配管は火室後部で分断された形になります。なお、モーター押さえ板は軟質プラなので、プラ用接着剤と瞬間接着剤を併用して取付けましたが、接着強度は弱いと思われます。 (写真左:公式側 写真右:非公式側)





[テンダーの加工]
 テンダーは、後部にヘッドライトを取付けただけです。前照灯のASSYパーツの取付け部分を適当に削って、テンダー後部と給水栓の間に接着しました。ただし、給水栓の上に半分覆いかぶさるように取付けてしまったため、ヘッドライトを外さないと給水が出来なくなりました(なんだそりゃ)。

[塗装、色入れ]
 上回りと従台車、テンダーとテンダー台車は、GMスプレーの黒(No.10)を吹き付けました。その後煙室部分やメインロッドの溝などをタミヤ(エナメル)のツヤ消し黒で筆塗りし、アクセントをつけました。その他、煙室扉ハンドルや調圧器、空気作用管、火室部分などにアクリル塗料などで色入れをして出来上がりとなりました。


[考察など]

 手持ちの他の機関車とのバランスを見る必要もあると思いますが(ディテールアップをした機関車はあまりありません)、機関車全体を見渡してみると、結構見栄えは良くなったのではないかと思っています。近頃は老眼が進んでいて、工作がずいぶん辛くなってきたものの、もともと工作は好きなので、結果はともかく楽しい時間でした。


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