アリイ製9800の車高を下げる

2004.05.05


[はじめに/謝辞]

 アリイ製9800は、マレー式蒸機を全軸駆動でモデル化した複雑な構造を持ちながらもスムースな走りをする良好な製品ですが、非常に腰高なのが惜しまれます。そのため、これをなんとかしたいと考えていたところ、吉村様のページ「N蒸機の世界」に9800の車高を下げる記事を見つけました。この吉村様の手法を採用させていただいて私も車高下げにチャレンジし、なんとか車高下げができました。ここに御礼を申し上げるとともに、当該記事と重複しますが簡単な報告をいたします。

[加 工]

 基本的にはボイラー下縁を削って車高を下げ、それによりボイラー内側と下回りが当たる部分を削る作業になります。

 ボイラー部分を上に引っぱって上回りを外し、ボイラーの下縁(ランボードと接するところ)を1mmほど削りました。さらに、ボイラー内側上部周辺を丸刃の彫刻刀や半丸ヤスリなどを総動員して(モーターツールが無いので)薄く削りました。このとき煙室部分を削り過ぎて2カ所ばかり彫刻刀で突き破ってしまいました(涙)。

 下回りはボイラー内側上部に当たるモーターブラシのネジ、ウエイト、ライト基板を少しずつ削っていきました(右下写真の▽印)。下回りは分解すると再調整が難しそうだったのでウエイト以外はそのまま作業しましたが、削り粉が駆動系に入らないように下向きで作業したり、ライト基板を壊さないように注意したりする必要がありました。

 途中、適宜上回りを下回りに被せて車高の下がり具合や当たり具合をチェックしつつ、あっちを削り、こっちを削りしながら作業を進め、なんとか全体で1mmくらい高さが低くなりました。なお、上回りは下回りに被せてあるだけで特に固定はしていません。

 あとは、キャブの上下寸法が長過ぎる感じなので、キャブの下縁を1mmほど(ちょうどリベットが無くなるくらいまで)削りました。その他、ロッドや汽笛に色入れをしました。


[写真上:加工前 写真下:加工後]
 
 

[考察など]

 車高は下がりましたが、腰が低くなったのではないのでボイラー下はスカスカのままです。そこでボイラー下の一部にスペーサーを付けて場所塞ぎをし、少しでもスカスカ部分を減らしてみました。また、ボイラー前半を削り過ぎたようで、ボイラー全体が少し前下がりになってしまいました。一方、見かけ上ボイラーが細く見えるため、若干スマートになり(^^;)、プロポーションが良くなったと思われます。


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